Sonate pour flûte et piano - I. Allegro malinconico
¥23,000($146.26)
残り1点
International shipping available
SAKEME: WISP
ESPRIT
TOME IV — RÉVEIL DES SENS
Sonate pour flûte et piano - I. Allegro malinconico《憂鬱なアレグロ》
1957年、プーランクは晩年を代表する室内楽作品のひとつ、《フルート・ソナタ》を書き上げました。簡潔な編成と明快な輪郭を持ちながら、その内部には彼の音楽に特有の軽やかさと翳り、親密さと不安定さが折り重なっています。第1楽章《Allegro malinconico》は、その二面性をもっとも鮮やかに示す楽章です。
「Allegro malinconico(憂鬱なアレグロ)」という一見相反する指示の通り、音楽は軽やかに動きながら、どこか拭いきれない寂しさをまとっています。フルートの旋律はしなやかに舞い上がり、ときに無邪気なほど明るい表情を見せますが、そのすぐ背後には陰りが差し込みます。喜びと哀しみは交互に現れるのではなく、ひとつの感情の中で同時に息づいています。
フルートとピアノの関係もまた、単純な主旋律と伴奏ではありません。フルートが呼吸するように歌えば、ピアノはその足元で和声の色を変え、ときには音楽を先へ押し出します。二つの楽器は互いの動きに反応しながら、軽やかさ、ためらい、焦燥、安堵といった表情を絶えず入れ替えていきます。
プーランクの音楽において、悲しみは必ずしも重さとして現れません。この楽章でも、明るい響きの中にふと影が差し、柔らかな旋律の奥に説明しきれない孤独が残ります。それは劇的に解決される悲嘆ではなく、何気ない瞬間に突然よみがえる感覚に近いものです。
《RÉVEIL DES SENS》において、この曲は、感覚が再び動き始める最初の瞬間に置かれています。まだ世界の輪郭は完全には戻っていない。それでも身体の内側では、すでに何かが目を覚まし、光や温度、痛みや歓びに反応し始めています。
その目覚めは、決して晴れやかなものだけではありません。明るさの中には翳りがあり、軽やかな動きの奥には、かすかな痛みが残っている。
それでも、感覚は動き出す。
この曲は、《RÉVEIL DES SENS》という章の扉が、最初にわずかに開く瞬間です。
-
size: S-SM (227 × 227mm)
W-037
